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宮島真一さん

映画館オーナー

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[自己紹介]

1973年生まれ。沖縄市出身。大学卒業後、ライブハウス経営、会社員、映画製作スタッフ等を経て、現在はテレビ番組『コザの裏側』メインMCやラジオDJとして活動中。2015年4月には、沖縄市内にカフェシアターと称した「シアタードーナツ」をオープンさせる。地域に根ざしたその取組みは、全国放送テレビ番組「日本のチカラ」や「世界一の九州」で取り上げられる。

 

他、コラム執筆、ロケ街歩きガイド、職業講話・講演など、映画を届けるコミュニケーションをライフワークにしている。

◆シアタードーナツのホームページ https://theater-donut.com

interview

Q学校はどんな場所でしたか?

友達をつくるところかな。小学校に上がる直前、テレビでサザエさんのカツオやドラえもんののび太が、いつも宿題に怯えているのを見て、「小学校に入ったら何か怖いものが待ち構えているのかも」と怯えていたんだよね。シャイで、人前で話すのが苦手で、手を挙げて積極的に先生と話すことができなかったし、算数も苦手だった。でも、友だちと遊ぶのは楽しかったし、少年野球もやっていて、勉強以外は楽しかったな。

 

Qお気に入りの居場所はありましたか?

自分の部屋だね。本や漫画を読んだり、レコードを聞いたり、そこに友だちを呼んで『マッチ』のレコードをかけてみんなで歌ったり、父親がテレビ局に勤めていたので、ビデオ、スピーカー、レコードプレーヤーや放送機材があって、それを楽しめる環境があった。そんなにお小遣いをもらえるわけではなかったので、家の車を洗車したりして、お小遣いを稼いでいたね。そのお金でレコードを買ったり、映画を観たり、本を買ったりしてた。

 

Q中高生の頃、目標にしている大人はいましたか?

憧れの人は、映画監督のスティーブン・スピルバーグ。初めて観た映画は小学4年生の時、『ET』だった。自伝も読んだよ。いつか会いたいと思ってた。映画を作りたいと思っていたからね。

 

Q中高生の頃、不満や悩みがありましたか?

四六時中映画を観たいから、夜ふかしをしてて、それで怒られるのがうざかった。あとね、高校生の頃、湾岸戦争が起きたんだよ。ちょうどその頃、戦争映画の『プラトーン』を観たわけ。嘉手納基地からアメリカ軍の飛行機が飛んでいくのを見て、大人って、人間って、アホなのかなって思った。戦争はよくないって学んでいるはずなのに、「なんでだろう」って。

Q今の自分と中高生の頃の自分で大きく変わったことはありますか?

人前で話すの苦手だったけど、高1の時、バンドでボーカルを担当したり、ラジオを聞いたりするうちに、「演じるってすごいな」、「同じ人間だからできないことはないはず」と思うようになったわけ。「やればできる」と、その頃にポジティブになったかな。そしてそれは、今も同じ。

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Qこの仕事を選んだきっかけは?

「街に映画館ほしいね」という会議に参加したのがきっかけかな。「コザで映画作って映画祭をしたいね」って、みんなとの話の中から「やってみたい」という気持ちが生まれてきた。そのあと、仲間と一緒に立ち上げたんだよね。80年代までは街には映画館がたくさんあったけど、レンタルビデオの普及でなくなってしまって、寂しいなあという気持ちがあったから。

Q仕事につくためにどんな準備が必要ですか?

本土にシネマアミーゴという映画館があるんだけど、そこを視察しに行ったね。どうやったら映画を借りられるのかとか、必要な機材とかも調べたし、カフェとして売上げをつくるためにどんなものを販売したらいいかなども考えたよ。将来、映画館を開業したいと思っている人は、シアタードーナツの常連さんになればいいんじゃないかな。学生応援企画で無料鑑賞チケットもあるから。

Q仕事のどの部分が一番好きですか?

お客さんが映画を観終わった後、余韻(よいん)にひたっている顔を見るのが好き。

 

Q仕事で大事にしていることは?

みんなに喜んでもらえているかどうかを常に意識してるね。来てくれたお客さんに映画の解説をしたり、感想を聞いたり、おしゃべりをしたり、意識的にコミュニケーションをとるようにしている。そうすることで、お客さんと友だちみたいな感じになるし、「また来てね」と言える仲になる。それって普通の映画館ではできないことだと思う。

 

Q仕事で一番時間をかけているのは何ですか?

ひとりの時間と妄想すること。音楽や本や新聞も何かのヒントになる。映画とセットでやるトークライブのゲストを誰にしようかとか、何を話そうかとか、そういうことを考える時間も大事だよね。街を歩きながら映画のチラシ配りをしたりとか、24時間、夢の中も含めて全部が大切。

 

Q仕事を通して社会に何を提供できますか?

考える時間、未来のことを考えるきっかけを提供したい。

Q人生の中で仕事が占める割合は?

100%だね。仕事のために生きてるわけじゃないけれど、映画が好きだからしょうがない。

 

Q仕事に必要なものは何ですか?

必要なのは目、耳、五感! 

 

Q仕事以外で大事にしてること、熱中していることはありますか?

常に「好き」というものを探してるね。「好き」って変化していくし、好きなものが増えると楽しい。いろんな価値観に触れて、自分の考え方を柔らかくしたい。

Q自分らしく生きるためには何が必要だと思いますか?

好きなものは好きと言える気持ちを抱きしめていたい。

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※このガイドブックは公益社団法人金秀青少年育成財団の助成を受けて制作されました。

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